さてこの「黄砂」一体何者なのでしょうか?
「黄砂」は中国大陸内陸部の砂漠地帯・・・つまりゴビ砂漠やタクラマカン砂漠などの乾燥地域の土埃や鉱物粒子のことで、その砂は偏西風によって巻き上げられ日本にも飛来します。冬の間降った雪が解けることにより細かな粒子が巻き上げられるともいわれています。
問題はこの粒子の大きさです。「黄砂」の直径はおおむね1~30μmですが、PM2.5はその名の通り、2.5μm以下の微小粒子と定義されているので、黄砂の中でも2.5μm以下の細かい粒はPM2.5にカウントされます。これら微小な粒子の中には、大気汚染物質を含んでいる(吸着している)ものもあり、これらを吸引することにより、呼吸器系の疾患など誘発、様々な健康被害が起きているのです。
「μm」といわれてもピンときません、よね。
1μmは1mmの千分の一で0.001mmになります。目では見えないほどの粒子ということになります。
例えば、人間の髪の毛の太さは70μm、スギ花粉は30μm、人間の赤血球の直径は6~8μm程度、といわれています。スギ花粉の10分の1以下の大きさになるので、眼にも見えないし、吸い込んでも分からない程度の大きさということになります。