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当院のコラム

Column

フレイルと食事

皆さん、「フレイル」という言葉聞いたことはありますか?フレイルとは「frailty」の日本語訳で、虚弱な状態のことを指します。
皆さんの周りに病気ではないけれど、年齢とともに、筋力や心身の活力が低下し、健康な状態から介護が必要になってきた方はいらっしゃいませんか?

わかりやすく言うと、加齢により心身が衰えた状態です。年のせい・・・と言われる方は多いのですが、この「フレイル」は、早い時期に対処していくことで、予防することが出来ます。フレイルは明確な診断基準がないのですが、先ずは厚労省が出しているチェックリストでチェックしてみてください。
25点満点で8点以上になるとフレイルになる可能性が高いと考えられています。

※画像をクリックすると大きく表示されます。
フレイル基本チェックリスト
(出典/厚生労働省Webサイトより「基本チェックリスト」)

原因は様々で、精神的な問題(意欲低下や認知症など)、社会的な問題(経済的な面、一人暮らし、等)、身体的な問題(筋力が落ちる、体重減少、筋力低下、疲れやすい)などが考えられますが、予防するためには、「食事」「運動」「社会参加」が必要だと考えられています。
予防のための食事について少しお話をします。

味覚や臭覚の変化

年齢を重ねると、味覚や臭覚に変化が起き、食事そのものに関心がなくなります。季節のものや色味なども楽しんで見てはいかがでしょうか?

食欲の低下

どうしても外に出ることが減り、運動量が減ると、食欲が落ちてしまうこともあります。季節もよくなってきたことから、昼間外に出て、運動することも大事です。運動といっても、お散歩で十分だと思います。お友達と小さな秋を探しに行ってみては如何でしょうか?

フレイル予防で大事なこと

  • ①たんぱく質を意識して「3食」食べる
    あまりお腹がすかないとお昼を抜いたり、不規則になりがちです。せめて1日2食は主食・主菜・副菜としっかり食べることをお勧めします。
  • ②噛み応えのある食事
    硬いものが噛みづらくなり、柔らかいものばかりになりがちですが、噛み応えのあるものも取るようにしましょう。
  • ③必要な栄養素を満遍なく・・・「まごはやさしい」
    バランスの良い食事を考える中で意識してほしいものです。

    •  豆類  :
      大豆、豆腐、みそ、高野豆腐など
    •  ごま  :
      胡麻、ナッツなどの種類
    •  わかめ :
      わかめ、ひじき、海苔などの海藻類
    •  野菜  :
      緑黄色野菜、単色野菜、根菜など
    •  魚   :
      青魚、白身魚、タコ、貝などの魚介類
    •  しいたけ:
      まいたけ、シイタケ、えのき、等のキノコ類
    •  イモ類 :
      ジャガイモ、さといも、カボチャ、等のイモ類
  • ④家族や友人と一緒に食事をとる
    コロナ禍で孤食が推奨されてきましたが、やっぱり食事は複数人でおしゃべりしながらが楽しいもの。ウキウキする食卓では思わず箸がすすみます。たまには環境を変えて食事をするのもいいですよね。